主任教授のご紹介

主任教授

中嶋 秀人

なかじま ひでと

日本大学医学部神経内科学分野・主任教授・中嶋 秀人

経歴

1988年 大阪医科大学(現:大阪医科薬科大学)卒業
1988年 大阪医科大学第一内科入局
1990年 市立枚方市民病院内科勤務
1991年  大阪医科大学第一内科専攻医
1996年  大阪医科大学大学院博士課程修了(医学博士)
1998年  テキサス大学UTMB 内科感染症部門 Visiting assistant professor
2000年 大阪医科大学第一内科助手
2006年 医療法人清恵会病院 内科部長・副院長
2011年 大阪医科大学 内科学1 講師
2017年 大阪医科大学 内科学4 診療准教授
2018年 日本大学医学部 内科学系神経内科学分野 准教授
2019年 日本大学医学部 内科学系神経内科学分野 教授

所属学会

日本神経学会(代議員・専門医・指導医)
日本内科学会(評議員・専門医・指導医)
日本神経治療学会(評議員)
日本脳卒中学会(評議員・専門医)
日本神経感染症学会(理事)
日本神経救急学会(評議員)
日本神経免疫学会
日本化学療法学会(抗菌化学療法認定医)
日本臨床栄養代謝学会
厚生労働省指定臨床研修指導医
難病指定医

研究テーマ(過去・現在・今後)

これまで,神経感染症においては単純ヘルペスウイルス中枢神経感染症の病型解析や動
物実験,多発性硬化症・視神経脊髄炎を中心とする免疫性神経疾患の臨床・基礎研究,さ
らに球脊髄性筋萎縮症や筋萎縮性側索硬化症についての研究をおこなってきました。

  • 神経感染症:マルチプレックスPCR検査の導入による神経感染症の診断・予後への影響に関する観察研究,単純ヘルペスウイルス中枢神経系感染症の解析,単純ヘルペス脳脊髄炎モデルマウスを用いた免疫学的解析。
  • 免疫性神経疾患:神経・筋疾患患者における抗神経抗体の迅速スクリーニング法の確立に向けた多施設共同研究,感染性脳炎に続発する自己免疫介在性脳炎の臨床像と病態生理に関する研究,多発性硬化症・視神経脊髄炎における臨床・基礎研究,ギランバレー症候群の電気生理所見と予後の関連,GAD抗体関連疾患,抗NMDA受容体脳炎の転帰に関わる臨床研究。
  • てんかん:急性症候性発作およびてんかんの背景病態と臨床的特徴,および予後に関する研究。
  • 運動ニューロン病:球脊髄性筋萎縮症におけるアンドロゲン受容体の転写活性解析による病態解明,筋萎縮性側索硬化症の発症様式と予後予測。

近年,抗NMDA受容体脳炎など自己免疫性脳炎の病態解明が進んでいます。
当教室ではラット凍結脳切片を用いたtissue-based assayやcell-based assay,初代海馬培養細胞による検出により抗NMDA受容体抗体を含めた神経細胞表面抗体を網羅的に解析する体制を確立し,治療と転帰についてエビデンスを構築したうえで診療アルゴリズムの設立を目指しています。
「急性脳炎の診療ストラテジーの構築:感染症・免疫のクロストークの解明」「患者QOL向上を目指した神経難病の病態解明と治療法の開発」をテーマに臨床と研究に取り組んでいます。